闇詠ノ日記
人もすなる日記(にき)なるものを闇詠乃もしてみんとてすなり。
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初音ミク超速調律法
時間がない人のための初音ミク超速調律法
(1)メロディの入力 メロディのMIDIを流し込むか、VOCALOIDエディタで打ち込みましょう。 (2)歌詞の入力 歌詞の流し込みで入力しましょう。(1)で入力したメロと歌詞がうまくあわないときは、歌詞に合わせて音符を分割しなおす等してください。 (3)デフォルト設定 ベンドの深さを0-4%、ポルタメントは上行・下行ともにオン(オフでもいいです)、アクセント0%(変えてもいいです)、ディケイ50%(変えても以下略)にして、トラック全体に設定してください。 (4)ベロシティの修正 直線ツールを使い、全音符に0-20程度の値を設定します。その後サ行・ザ行・ラ行の音だけ120前後の値に直します。 (5)Dynamicsの設定 直線ツールを使い、全音符に80-100程度の値を設定します。 この辺までの参考資料:1.下準備(「初音ミク」教育計画) 出来上がったvsqファイル kimigayo.vsq (6)wavの吐き出し 以上の設定が終わったらwavファイルに吐き出して、VOCALOIDエディタ上の作業は終了です。 サンプルとして「君が代」(BPM=140と速いっす)で作業してみました。所要時間は(1)から(6)でで30分ほど。この段階ではかなり下手です。 kimigayo-noeffect.mp3 これを以下のエフェクト処理で強引に調整していきます。 (7)必要なエフェクタの入手 ここからDAW(またはVSTプラグインが利用できる波形編集ソフト)での処理になりますが、その前に以下のVSTプラグインを入手し、DAWから使えるようにしておいてください。どちらもフリー(無料)で使用できます。 音程補正プラグイン「GSnap」 http://www.gvst.co.uk/gsnap.htm ディエッサー/コンプレッサープラグイン「fish fillets」 http://www.digitalfishphones.com/main.php?item=2&subItem=5 (念のため http://www.digitalfishphones.com/) プラグイン3本のセットですが、使うのはSPITFISH(ディエッサー:サ行の発音をきれいにしてくれる)と、BLOCKFISH(コンプレッサー:音量のバラツキを抑える)です。 (8)エフェクタのセット DAWでミクのwavを読み込みます。そのトラックにDAWに付属しているエフェクタも含め、以下の順番でエフェクタがかかるよう設定します。 G-Snap(音程の補正) ↓ SPITFISH(サ行の歯擦音抑制) ↓ BLOCKFISH(音量のバラツキ抑制) ↓ グラフィックイコライザー(声質の調整) ↓ コーラス(粗隠し+リアル化) ↓ リバーブ(粗隠し+リアル化) (9)G-Snapの設定 初期設定からTresholdを300~400に設定します。300以下だと効果がわかりにくく、400以上だと音程補正が効き過ぎて不自然になるようです。 (10)SPITFISHの設定 あらかじめ女声ボーカル用の設定が2種類プリセットされています。曲調に合わせてどちらかを設定してください。 ・female vocal soft:ソフトな音感なのでスローな曲、優しい曲向き ・female vocal hard:キレがあるのでポップ、ロック系向き ※ステレオのトラックの場合はstereoをオンにします。 ミクは歯擦音(サ行の子音)が目立つのでこれで低減してやります。 (11)BLOCKFISHの設定 初期設定(Init)から下の図のように変更します。 ※ステレオのトラックの場合はstereoをオンにします。 左のダイアルを右に回すと効きが強くなりますが、あまり強くしすぎると変な音が出始めます。 (参考) VOCALOIDエディタでDYNを細かく調整した場合は、軽くかけるだけにしましょう。強くするとせっかくの強弱がどこかへ逝ってしまいます。 注)ここからはDAWによってエフェクターの設定画面が違います。図は闇詠乃が使っているACID Music Studio6のものです。 (12)グラフィック・イコライザー DAWによっていじれる周波数ポイントの数が違うかと思いますが、仮に10バンドの場合なら画面のような感じで。 左からふたつ、右からひとつはボーカルにはあまり含まれない周波数なので0にしています。残りのうち高い方を強めにすると子供っぽい声に、低いほうを強くすると大人っぽい声になりますので、好みで調整してください。 (13)コーラス 本来は合奏しているかのように音を変化させるエフェクターですが、ここではわざと音を濁らせて「より人間の肉声に近い」感じにするために使います。 従って掛け過ぎは厳禁。スローでライトなコーラスを軽くかけるのがミソです。 (14)リバーブ エフェクトの最後として残響音を付け加えてくれるリバーブを掛けます。掛けすぎるとエコーを効かせ過ぎたカラオケみたいな音になりますのでほどほどに。 ここまでのエフェクトをかけたもの kimigayo-effected.mp3 (15)オケと合わせる オケのトラックも読み込んで、音量や定位(パン)のバランスを取って出来上がりです。 kimigayo.mp3 参考までにBPM=70で同じように超速調律したのがこちら。 kimigayo-BPM70.mp3(減量のため80kbps - 22050Hzでエンコ) まだ音量的に荒れてるところもありますが、この程度あればDAW上でボリュームを調整するのもそれほど手間ではないと思います。 まとめ オケの制作時間を除けば、ここまで一時間もかかりませんでした。フルコーラスでも数時間あれば作れるんではないかと思います。 細かいニュアンスが潰れてしまうのでキチッと歌わせたい場合には不向きですが、とにかく早くなんとか歌わせたいって人は試してみてはいかが? PR
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